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| 【第十三回】自分らしさ | |
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ここ最近、私が講座の中でお話をする内容としては、 ・テーマ ・コンセプト ・スタイル の3つが主軸になっています。 私はいつも講座の中で、 「自分のやり方を見つけ出し、それを実践すれば、 かならずうまくいきます」 とお伝えしています。 そんなある講座でのこと。 懇親会の席で、受講生の一人である Sさんが私に話しかけられてきました。 「先生、先生が言われた自分のやり方で・・・ってことなんですが」 「はい、」 「私は、長年、自分に自信がなくて、どうすれば自分のやり方を 見つけられるのか、分からないんです」 「なるほど・・・」 「周りからは、『もっと自信を持て』って言われるんですが、 長年、いろいろやって、その多くがうまくいかないと、 どうしても自信をなくしますよね・・・」 「はい・・・仰るとおりです」 「だからといって、人のやり方を真似しても、 しっくりこなくて・・・たまに、うまくやっている人を 見るとうらやましいなと思うこともありますが・・・」 「・・・・・(無言でうなずく)」 「やっぱり、私みたいなのは、いつまでたっても、 うまくいくことはないんでしょうかね・・・」 「・・・・・」 私は、なんとお答えしていいのか、正直、分かりませんでした。 Sさんは、私よりもはるかに年上の方でしたので、 私のような青二才の言葉など、取るに足りないのではと感じていました。 こういう場合、無理をして、言葉を探しても、 逆に相手を傷つけてしまうことがよくあります。 私は、Sさんの言葉を受け止めながらも、 自分の中から出てくる言葉を待つようにしました。 お互いに沈黙が続く中、私は大きくため息をついたあと、 感じたことをSさんにお伝えしました。 「Sさん、」 「はい、」 「長年やってこられて、時には人の真似をすれば、 その時はうまくいったかもしれないという時でも、 Sさんは自分のやり方を見つけようとされていました」 「・・・・・(無言でうなずく)」 「それは・・・ずっと自分自身に対して、正直であったと いうことだと、僕は思うんです」 「・・・・・」 「その正直さこそが、Sさんのやり方であって、 正直であるが故に、自分をごまかせなかったのではないですか?」 もやもやしていることに対して、言葉として表現できたのが 嬉しかったのか、Sさんは実感を込めて、 なんども、小さくうなずかれました。 それまでの人生の中で、思い当たる節があったのかもしれません。 「そして、その正直さが、いつか花を咲かせる日が来ると、僕は思います」 Sさんのお顔を見ると、目に涙を浮かべて、泣かれていました。 私は、無言でSさんの手を握り、 ほほえみながら「だいじょうぶですよ」とお伝えしました。 それから数日して、Sさんからお礼状が来ました。 「松本さんからいただいた話の中で、私なりに方向性が 見つかりましたので、少しずつ歩いていこうと思います。」 全国各地でセミナーをやっていると、少なからず多くの人が 同じようなことで悩まれているのを知りました。 決して、やる気がないわけではない。 でも、なかなか前に進めない。 これは怠惰を意味するものではありません。 本当の怠惰というものは、他人に自分の人生を預けるような 常に誰かのせいにして生きる、依存症の生き方を言うのです。 「これではない」という感覚は、 私たちを足止めにするものではなく、 私たちの「心の形」を知る役目を果たしているもの。 私たちは誰でも、自分の中に答えを持っています。 答えを知るには心を知る必要があり、 その心が変幻自在だからこそ、私たちはそこからくる 「これではない」という感覚を大切にしなければなりません。 |
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